作品の解説をしておこうと思う。
先日のイベントで制作した作品の解説をします。
まず初めに、このホリゾンタルのカタチですが、縦長にしたり丸にしたりもありだと思いますが、今回の場合は、皆さんに一目で全体像を見せたい。ということと、皆さんがお花を加える時にほかのお花がなるべくおおく視野に入る形にしておきたい。そして席のレイアウトから見えやすい形にしておきたい。ということで、横長に水平の形にしました。
使った花材は、
■ベース部分に、鈴ばら、雲竜柳、レッドウィロー、ファーガスで作っています。
ベース部分だけの写真がないのが申し訳ないのですが、ベースを作るときにはお水につけなくてもそのままきれいに残るもの。を原則的には使います。そして、大事なのはこの手の作品の仕上がりはベースの出来栄えでほぼ7割くらいは決まります。あとでお花を入れるからだいたいで。という気持ちで作ると、お花を入れたあともだいたいな仕上がりになってしまいます。
カタチを明確にして、入れる予定のお花がどのように入るのか。をイメージしながら組んでいきます。
今回は遠目から見た時にもある程度の重量感や安定感があった方が完成度が高く見えるので全体形はシンメトリーにしています。ただ、中のお花の配置はアシンメトリーです。これが結構大事です。
ベースにはグラスチューブ(試験管のちいさいやつ)が30個ほどついています。参加者の皆様にお花を挿してもらうために設置したものです。
使用した花材は、アジサイ(紫、白)ビバーナム、ダリア、チョコレートコスモス、コスモス(白、ピンク)、バンダ(紫、オレンジ)、アマランサス(赤)、グロリオサ(赤)、バラ(薄黄)、クレマチス(紫)くらいでしょうか。
花材を決める時に考えるべきことは、キャラクターを充実させることです。
例えばアジサイのようなぼてっとしたものがあれば、クレマチスやチョコレートコスモスの様にひょこっと出てくる姿が似合うようなものを入れたり、表面に変化のあるバンダの模様入りのものや、バラのようなビロード上のもの。ダリアのように色鮮やかでたくさんの花びらが特徴的なもの。つるつるした鈴ばらなど。
個人的には色でお花を合わせるのも大事ですが、どちらかというとキャラクターでお花を構成する方が大事だと思っています。
お花には茎、葉が必ずあり、今回のように枝ものでベースを作った場合、その茶色や黄色かかった色が必ず入ってきます。
調和してくれる補色が必ず入ることになるので、お花の動き、キャラクターを尊重して使う事により、なじみやすくなります(必ずなじむわけではないですが。)
と、言いつつも色も大切なのでカラーサークルをお借りしてみてみましょう。
(https://item.rakuten.co.jp/solar-gift/c/0000001383/ こちらからお借りしましたm(__)m)
今回使っているのは、青系以外ほぼすべてです。つまりものすごく幅の広いグラデーションをしている。という事です。
ただ、トーンは様々です。深めな色もあれば、内側に近い薄目な色も使っています。
なぜこういう事が出来るかというと、植物だからですね。お花だからです。
もちろん色合いを揃える。というのも大事な事ですが、特に季節感を出すというテーマがあったり、自然な感じを出したい。というのがある場合には、絵の具で色をそろえるような感覚でトーンや色合いを揃えるのではなく、もっと自由に振って見てもお花の場合は構成できる。というコトだと思います。
例えば、ウエディングのお花だと、(極端に言えば)白いドレスに併せて白いバラとグリーン、あとはシルバーな葉や実物などであのザ・ウェディングらしいブーケを作る。ということがよくあるパターンです。これはこれでいいんですよね。なぜならブーケがスタートラインなのではなく、ブーケはドレスや新婦に併せているので。
ただ、お花の特徴を活かした色使いのウェディングがあってもいいのではないかなーとか思ったりします。
あまり決まった色合いのものだけで飾るよりも、そのような枠を取っ払って自然に身を任せてみる。というのもお花を楽しむコツの一つかもしれませんね!
作品という意味で大事なのはカタチとキャラクターです。これは本当に大事。
花のある生活を楽しむご参考に少しでもなれば幸いです!
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